オレンジの説明

科名:ミカン科
分類:常緑低木
原産地:インド東部

特徴

 ヨーロッパ系ミカン類の代表的な品種の1つで、バレンシアオレンジやワシントンネーブルなどが有名です。特にバレンシアオレンジはミカン類の中では世界で最も生産量が多くなっています。その原因の1つは、食べるオレンジから飲むオレンジ、つまりオレンジジュースにされることにより、長期間の保存が可能になったことも大きいようです。


ネーブルオレンジ

バレンシアオレンジ

栽培カレンダー

栽培適地

冬暖かく、夏は雨が少なく涼しい地方が生育適地です。日本国内では適地が少なく、太平洋沿岸の一部にしか生産されていませんが、庭植で楽しむ程度なら、範囲はずっと広がり、ウンシュウミカンが育つ地域で、冬の寒風と西日を避ければ十分楽しめます。鉢植えは冬の間室内に入れれば、寒冷地でも育てられますが、マイナス3℃ぐらいが耐寒温度です。

植え付け

3月中旬〜4月中旬が適期です。つぎ木1〜2年生の苗木を入手します。

整姿・剪定

 花芽は枝先に付くので、樹形ができたら枝先を不用意に切らないようにします。間引きを主にして、込み枝などを整理します。
樹形

主幹形仕立てや半円形仕立てなど、扱いやすい樹形にします。鉢植えは、模様木仕立てが一般的です。

庭植え・半円形仕立て


庭植え・主幹形仕立て



鉢植え・模様木仕立て





殖やし方

3月下旬につぎ木します。つぎ穂は充実した前年枝で、台木はカラタチの1〜2年生苗木です。








果実管理

 生理落果するので7月中旬ごろまで待って摘果します。残す目安は、葉40枚に1果の割合です。鉢植えはバランスよく3〜4果です。暖かい地方は必要ありませんが、年間平均気温が17℃を下回る地方では、袋をかけます。防寒と回青防止に効果があります。

肥料

 3月、6〜7月、9月の年3回にわけて与え、肥料切れを防ぎます。3月の寒肥は、根回りに溝を掘り配合肥料を200〜300g埋めます。他の時期は、寒肥の半量を目安にします。鉢植えは、固形肥料を3月に4〜5粒置肥します。

固形肥料

配合肥料

病害虫対策

 生育中はスミチオン乳剤、カルホス乳剤などを月1回、定期的に散布して予防します。