カジイチゴの説明

科名:バラ科
分類:落葉低木
原産地:日本

特徴

 本州中南部、四国の太平洋沿岸の暖地に自生するキイチゴの一種。高さは約2mの株立ちになります。葉は3〜7裂し、カジノキの葉に似ています。4〜5月にかけて白花が咲き、秋には淡黄色の果実が熟します。新芽や紅葉も美しい。国内には、西日本の暖地に自生する常緑つる性のフユイチゴがあります。高さ20〜30cmと低く、10月開花で冬に赤果が熟します。  
 


日本の山野に自生する

4〜5月に白い花が咲く

栽培カレンダー

栽培適地

 寒さに弱く暖地性なので、庭植えは本州中南部から南が適地になります。日当たりと水はけがよい、肥沃地を好みます

植え付け

 成長開始の前の2〜3月が適期です。根は酸素不足に弱いので、通気性がよい用土を心がけます。




整姿・剪定

 開花結実は新梢の先につき、結実後は枯れるので、毎年結果母枝を更新します。植え付け時に30〜45cmで先を切りつめます。2年目以後は立枝数をきめて更新しながら、その他の枝は根ぎわから切ります。1〜2月の休眠期に、1.7mぐらいに先を切りもどします。
樹形

 株立ちになるので、そのまま株立ち仕立てや垣根仕立てにします。垣根仕立ては左右に支柱を立て、1.6mぐらいの高さで針金を張り、根元から出る立枝を誘引して固定します。

庭植え





鉢植え・模様木仕立て

殖やし方(株分け)

 春から夏にかけて、根元から発生するヒコバエを株分けします。

果実管理

 自然に受粉、結果し、小果なので、摘果は心配ありません。

肥料

 1〜2月に、根回りに配合肥料を2〜3握りばらまき、軽くすき込みます。鉢植えは3月に、固形肥料(大粒)を3〜4粒置肥します。

固形肥料

配合肥料

病害虫対策

 1〜2月に、石灰硫黄合剤10倍液を散布して予防します。病気や害虫に侵されることは比較的少なく、内部への風通しをよくし、根回りの清潔を保つように心がけします。