セージの説明

コモン・セージ(和名:ヤクヨウサルビア)
Common Sage(Salvia officinalis)
シソ科アキギリ属 多年草

 アキギリ属は、南北両半球の温帯地域に700種ほどが分布している。
 コモン・セージ(ガーデン・セージともいう)は地中海沿岸地域一帯が原産の小低木である。
葉は灰色をおびた緑色、長楕円形で対生し、全草に白い軟毛が密生している。草丈は40〜60cmほどで、基部は木質化し、よく枝分かれする。初夏に白色、赤紫色、紫色などの花を穂状花序に咲かせる。耐寒性はあるが、高温多湿に弱い。冬期には、葉さらに細く、少々ちぢんだ形になり、葉色は霜焼けし黒ずむ。
 セージは昔から、薬用、料理、香料にも利用されてきた。ヨーロッパ各地の料理には欠かせないハーブで、特に肉料理によく利用される。
 セージの仲間には、他に葉形や香りが同じで葉が紫色のパープル・セージ(S.o.icterina)、淡黄色、淡紅色、緋紅色のトリカラー・セージ(S.o.tricolor)等がある。

【種子】
黒褐色で、2mmほどの粒状。

【種子まきの時期】
春まき:3月下旬から5月 秋まき:9月から10月
冬季12月から3月上旬ごろまでを避ければ、随時種まき可能。

【鉢、プランターでの栽培方法】
鉢、プランターに直まき、または育苗する。鉢は5号から8号鉢(素焼きの深鉢が最適)、プランターは20リットル入りが大きさの目安。

【土の目安】
畑土または黒土50%、堆肥10%、腐葉土20%、バーミキュライトまたは中粒の鹿沼土20%。

セージの利用法

 セージには強い芳香がある。この芳香が、魚介類や肉類の臭み消しに効果を発揮する。特に脂肪の臭いを消す効果が抜群のため、豚肉や挽肉料理などには最適である。その中でも、ソーセージには欠かせないスパイスで、ソーセージの名前の由来も、ソー(豚肉・豚肉の塩漬)+セージからきている。
 セージのパウダーまたは乾燥させた葉は、挽肉料理やレバーなどのマリネに利用し、ブロック肉の場合は、葉や小枝を突き刺して調理する。セージの芳香は強いため、使い過ぎには注意する。
ブーケ・ガルニ

スープやシチューを煮込むとき、香味付けに使うハーブの束のこと。
肉のスープにはタイムセイジパセリベイリーフローズマリーを束ねて煮込む。肉の臭みを消してくれる。細かく刻んでひき肉に混ぜて使うとおいしい。脂肪分の多い肉の時に使うといい。

セージの効能

せき・気管支炎、食欲増進・消化促進、生理不順、炎症、強壮、精神疲労、養毛、記憶力増進、老化防止