ミントの説明

ミント(和名:セイヨウハッカ)
Peppermint(Mentha piperita)
シソ科ハッカ属 多年草

 ハッカ属は旧世界の温帯地域に広く分布し25種ほどが知られているが、自然交配がさかんで、数百種あるともいわれる。
 ペパーミントは、スペアミント(M.spicata)とベルガモットミント(M.aquatica)との自然交配種から生まれたといわれる。
 葉は濃緑色、赤みをおびた縁取りの浅い鋸歯状卵形で、対生する。草丈は20〜40cmほどである。夏から初秋にかけ、茎の先端に、赤紫色や藤色の花を穂状花序に咲かせる。冬期には、地上部は霜枯れする場合があるが、地下茎で越冬し、気温の上昇につれ芽が出始める。香り高いペパーミントにするには、堆肥をじゅうぶんに使用し、夏の乾燥に注意する。

【種子】
黒色で、細かい粒状。

【種子まきの時期】
春まき:3月下旬から5月 秋まき:9月から10月
冬期12月から3月上旬ごろまでを避ければ、随時種まき可能。また、市販の種子には、思わぬ品種が混入している場合がある。

【鉢、プランターでの栽培方法】
鉢、プランターに直まき、または育苗する。鉢は5号から7号鉢(素焼きの深鉢が最適)、プランターは20g入りが大きさの目安。

【土の目安】
畑土または黒土50%、堆肥10%、腐葉土20%、バーミキュライトまたは中粒の鹿沼土20%。

ミントの利用法

 ミントは、主に葉を利用することが多いが、精油はミント全体に含む。生や乾燥した葉、葉から抽出したエッセンスが市販されているため、用途に応じて使い分けるとよい。ミントの香りは強いため、使いすぎには注意すること。
 生の葉を揉むと強い芳香を感じる。しかし、その中には苦味成分や特有の匂いも含むため、日本人の中には苦手な人もいる。生の葉をサラダに入れたり、アイスティーやアイスクリーム、ケーキなどに添えると、見栄えもよく香りのアクセントにもなる。
 乾燥した葉は、ラムやマトン料理などの臭い消しや風味づけにも利用されている。
 ミントの清涼感ある芳香は砂糖との相性もよく、キャンディーやゼリー、アイスクリームなどにも使われている。また、ハーブティーに用いると、爽やかな風味になる。
 刻んでバターに加えてもよい。

ミントの効能

頭痛・歯痛、せき・気管支炎、肝機能向上、食欲増進、消化促進、利尿、強壮、新陳代謝促進、安眠・不眠症、むかつき・車酔い、外傷、養毛、記憶力増進